つい他人と比較して落ち込むクセがある。
不毛だと分かっていても、気がついたらいつも誰かと自分を比べている。
そして、
「なんて私はダメな人間なんだ」
と落ち込む。
本当に無意味だ。
こんなときよく言われるのが
「他人ではなく過去の自分と比較しよう」
というものだ。
だが、これが必ずしも心を救うわけではない。
なぜなら、自分が成長することを前提としているからだ。
過去の自分よりもできることが増えている、うまくできるようになる、など成長が感じられるならいい。
しかし、以前にできたことができなくなったとき、過去の自分との比較は余計に心を打ちのめすのだ。
現在46歳の私は、30年前にはできた数学の問題が解けない。
20年前にできた夜更かしもできない。
10年前よりも体力も記憶力もなくなってきた。
今の私にとって、過去と比べることは失ったものを数えるのと同じこと。
何の慰めにもならないのだ。
それで、私の結論は
「何とも比べない方がいい」
である。
他人とも比べない。
過去の自分とも比べない。
できない自分、ダメな自分は、受け入れるしかないのだ。
そして、今の自分にできることだけをやろうと思う。
他人にはなれないし、過去に戻ることもできないのだから。